霧島の日記(完結)

書く理由がなくなったので完結しました

2017.3.2

木曜日。時々雨。

 

いつもと変わらぬ労働。面倒事はまあまああったけど、大事に至らず処理。

 

昼休みは昼寝。のはずが、あの人の名前をネットで検索したら心がざわついてしまって、眠れなかった。疲れているのに。

 

午後はあの人の事が頭から離れず、集中力も切れてぐだぐだに。別に作業を急いでいるわけでもないので、こういう日があっても大丈夫ではある。勤め人としてはちょっとどうかと思うけど、いつでも健康な肉体と精神で仕事に向き合えるわけでもない。そういう日もあると割り切る。

 

帰宅後は楽器の練習。明日はリハなので。気分はあまり乗らなかった。

 

夕食後は散歩。またいつもの神社に。誰もいない夜の静かな神社に佇むと安心する。誰にも、何にも邪魔されない。

 

告白からそろそろ一か月が経とうとしている。返事に期限を設けなかったし、返事の約束もない。障害となっているのは彼女の傷心。彼女が癒えたとして、それから彼女の気持ちが僕に向かうのか、何の保証もない。ただ待っているだけだ。今、彼女がどんな状態にあるのか、何もわからない。

この間、一度だけ顔を合わせたが、この件については触れなかった。上辺は何ともなさそうに見えるのだ。誰しも、上辺だけは何ともなさそうに振る舞うことができる。他人が内に何を抱えているかなんて、ほとんど何も知らないままでいるのだ。

このまま待っていても埒が明かなければ、こちらから動く必要がある。それを考えるのも気が重い。その行為が、わざわざ振られるための言葉を引き出すきっかけになるかもしれないと思うと、つらい。ただ、再度顔を合わせる機会があるので、どうなろうとも、その機会をものにしなくてはならない。

今、僕の心の内にある希望は、タロットスプレッドで出た星のカードだけだ。そんなものしかすがるものがない。人の心はままならない。そうと分かっているのに、それを何とかしようとして苦しむのは、悲しい人間の性だ。