霧島の日記(完結)

書く理由がなくなったので完結しました

2017.3.14

火曜日。ちょっと雨。

 

労働。特筆すべきことはなし。

他人の恋愛話を又聞きした。僕は当人とは特段の親しさもなく、これといった感想もなし。当人たちが幸せであれば、それでいい。ただ気がかりなのは、自分の恋愛について職場で放言する危なっかしい傾向についてである。第一に、軽薄な噂好きの獲物になる危険があり、第二に、極めて個人的な恋愛上の出来事を他人に放言するということは、当人が交際相手とまともに向き合っておらず、恋に恋し、自惚れている危険があるからだ。ただ、他人のことだから僕には関係がない。自分の立場ならどうするか、というだけのこと。

 

帰り道、ちょっといいところでちょっといい紅茶を買った。ちゃんとした紅茶は味も香りもしっかりしていてよい。職場は汚くて惨めだけど、飲むものがちゃんとしているだけでも、少しは自尊心を守ることができる。労働へのアゲインストである。

 

夕食は松屋でカレー。ビーフカレーが期間限定商品として出されていたので試した。味についてだけど、ここのところ松屋のカレーは辛さを増していると思う。厳しい感じの辛さ。それに牛肉の脂身が多く、脂っぽい。その線が好きな人には受けるかもしれないけど、以前からの松屋ラバーとしては、最近の松屋カレーの流れに乗り切れない。悲しみ。

 

週末、友人と過ごす約束をした。恋愛アドバイザーとしては全く当てにならない人だけど、孤独に打ちひしがれて週末を過ごすよりずっといい。その日にあの人から連絡があったら裏目だな、という感じもあるけど、多分連絡は来ない。いつか来るけど、それは今週末ではない。本心ではこちらから誘いたくて仕方ないけど、今は待つべき時だ。

正直、あの人のことばかり考えすぎて、心が擦り減ってきている。無気力で、他のことが手につかない。この間会った時のことを振り返って、言葉の端々や表情に秘められたものを探ろうとしている。しかし、考えれば考えるほど分からなくなる。そして、期待や不安が入り混じり、どうしようもなくなる。苦痛に満ちた恋愛だ。しかし、だからといって何かを恨むつもりはない。人の心はままならぬ。ただそのことだけがはっきりと感じられる。